|
LEDとは、Light=“光”Emitting=“発散する”Diode=“ダイオード”のそれぞれ3つの頭文字で略されたもので、発光ダイオードとも呼ばれ、シリコン(Si)にガリウム(Ga)やリン(P)、ヒ素(As)などを加えて作った、半導体に電流を流すと光を発する性質を利用した半導体発光素子です。その歴史は意外と古く、1962年に米国ゼネラルエレクトロニクス(GE)によってLEDディバイスが開発され、70年代には黄色が登場しました。青色LEDの製品化は20世紀中には不可能といわれていましたが1993年にその快挙を成し遂げたのが日本人科学者の中村修二氏(現・カリフォルニア大学教授)です。窒化ガリウムという半導体を用いて開発、製品化しLEDの性能が劇的に進化を遂げました。そして1996年には青色LEDと黄色蛍光体の組合せによる白色LEDが開発されて現在に至っています。 |
|
|
その特性は、まず白熱灯や蛍光灯に比べて、長寿命なことが大きなアドバンテージです。一般の白熱灯の寿命が1,000時間なのに対し、LEDは理論上50,000時間という長寿命を実現。しかもメンテナンスをほとんど必要としません。 次に視認性が良好で屋内外を問わずに幅広く使えること。身近な例では最近の信号機です。すごく見やすくなったと実感しませんか?また小電力でも点灯可能なため、省エネや環境への配慮にも貢献します。さらに熱線や紫外線をほとんど含まず、調光・点滅が自在など、いくつもの長所が挙げられます。 |
|
|
|
|
|
|
|
■ |
ロングライフ |
■ |
高輝度・高視認性 |
■ |
低電流・低電圧で省エネ |
■ |
LED自体が小型なので用途が多彩 |
■ |
熱線をほとんど発しない |
■ |
調光・点灯が自在 |
■ |
耐衝撃性に優れている |
■ |
低温時での発光効率が低下しない |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
■ |
特に白色LEDの明るさ・色相にバラつき |
|
が生じる |
■ |
高温時での発光効率が低下 |
|
|
|
|
|
|
|
|
ダイオードに順方向の電圧をかけると、LEDチップの中を電子と正孔が移動して電流が流れます。移動の途中で電子と正孔がぶつかり、磁石のS極とN極の様に引っ付く現象が起ります。この現象を再結合といいます。再結合された際、電子と正孔が各々持っていたエネルギーの和よりも、小さなエネルギーになります。その時に生じた余分なエネルギーが光のエネルギーに変換され発光します。これがLEDの発光原理です。
どうしてLEDには赤や青、緑の光を発するのでしょう。これは主に半導体をつくっている物質により、出てくる光の波長が異なる為です。LEDに使う物質はGa(ガリウム)、N(窒素)、In(インジウム)、Al(アルミニウム)、P(リン)などで、これらの化合物を使って目的の色を発光させているのです。 LEDの場合は光の波長が450nm前後が青色、520nm前後が緑色、590nm前後が黄色、660nm前後が赤色に見えます。 |
|
では、白色LEDはどのようにして発光しているのでしょう?今日、白色光を生む為に様々なアイデアが出されています。中でも、現在主流となっているのが、短波長(青色)のLEDと、黄色発光の蛍光体を組み合わせる方式です。 |
|
|
半永久的に光ると言うのは理論上で、長寿命のLEDも必ず半減期を迎えます。半減期は完全に消えてしまうのではなく、光束が初期値の50%まで減退する時期の事です。 光束が減退する要因として、 |
■
温度による樹脂劣化による要因 |
周囲の温度が高いほど、樹脂の劣化は加速します。また、LEDに流す電流を多くするほど、LEDチップ自体が若干ながら発熱し周辺樹脂の劣化の要因となります。 |
■
光エネルギーによる樹脂劣化による要因 |
波長の短い光ほど高いエネルギーを保有する為、樹脂を透過する際に劣化を早めます。つまり、青色の光の方が、赤色の光より樹脂を劣化させやすい。また、LEDに流す電流が増すと光の強度が大きくなり、樹脂の劣化を加速させます。 |
|
|
|